タロットを引けるサイトはいくらでもあります。ただ、引いたあとに返ってくる文章で「ちゃんと読まれたな」と思えるものは、そう多くありません。カード名と一般的な意味が並んで終わり、ということがほとんどです。
今回紹介する Castarot(キャスタロット) は、そこだけを作り込んだサイトでした。登録なしで一回引けて、いまのところ料金もかかりません。実際に引いて、返ってきた文章をそのまま載せます。
CASTAROT · AIタロット占い
読んでいる途中でも、先に引いてしまっていい
登録は要りません。問いをひとつ書いて、読み手を選んで、押している間だけ札を混ぜる。それだけです。
- ウェイト版 78枚
- 読み手を選べる
- 並びを選べる
- 登録なし・無料
最初の一回は登録なし。合わなければ閉じるだけです。

Castarot はどういうサイトか
ひと目で
「AIタロット」と名乗るサービスはもう珍しくありませんが、Castarot が他と違うのは同じ読み手が前に引いた札を覚えていて、次に引いたときにそこから話を続けるところです。ここは後で詳しく書きます。
実際に引いてみた
「今の仕事を続けるか、変えるか迷っています」という問いで、三枚引きを試しました。以下、全部そのときの画面です。
1. 問いを書く
選択肢から選ぶ形式ではなく、自由に書く欄がひとつあるだけです。「恋愛」「仕事」のようなジャンル分けもありません。書いた文章がそのまま読み手に渡ります。
何を書けばいいか分からないときは、画面の下に出てくる例文をそのまま使えます。「お金は本当に足りないのか、使うのが怖いだけか。」のような、やや踏み込んだ問いが並びます。
2. 読み手を選ぶ

ここが一番おもしろいところでした。名前と口調が違うだけの「キャラ違い」ではなく、最初にどこを見るかが本当に違います。
- 静かな読み手セレネまず札に何が描かれているかを見る。意味より先に絵
- 語り手オリン札を並べ替えて、話の転が出てくるまで待つ
- 現実派ヴェラ事実と、代償と、まだ選べる部分を分ける
- 軽い相棒ニコ小さいことに、短く答える
- 寄り添う人ミラ何も見えない夜に、まだ灯っている方を探す
- 秩序と代償セイン選択の形を読む。軌道と、際と、値段を
- 並びを読むイリスどの位置に落ちたかで、その札のしていることが変わる
ここに挙げたのが、最初から選べる読み手です。読み手は増えることがあるので、いま誰がいるかは 読み手のページ で見てください。
それとは別に、引き続けていくと出てくる読み手もいます。レアやアッシュのように、出てくる条件は「同じ札が何度も戻ってくる」「大アルカナが揃う」といった、引いた履歴のほうに紐づいています。
今回はセレネを選びました。
3. 押している間、札が混ざる

ボタンを押している間だけ78枚が混ざり、離すと落ち着きます。「シャッフル中…」のローディングを見せられるのではなく、どれだけ混ぜるかを自分で決める形です。数秒で離してもいいし、しばらく押していてもいい。
押している間、選んだ読み手のひとことが少しずつはっきりしてきます。セレネは「止まるのを待っています。急がなくていい。」でした。待ち時間が演出になっているのは、素直にうまいと思いました。
4. 三枚めくる

出たのはこの三枚でした。
- 手放しつつある:棒のペイジ(正位置)
- 拮抗している:聖杯の7(逆位置)
- 向かう先:剣の5(逆位置)
三枚とも、カード名を押すとその札の解説ページに飛べます。引いた流れのまま札そのものを調べられるので、意味を別のサイトで検索しに行く必要がありません。
5. 返ってきた文章

実際に返ってきた文章から、最初の段落を引用します。
セレネの読み(実際の出力)
棒のペイジの人物は、棒をまだ握っている。地面に置いたわけではない。手放しつつある、というのは、握力が抜けかけているということで、火そのものは消えていない。この札が示しているのは、辞める決断よりも、辞め方の途中の姿勢だ。棒をどう置くかで、後の火の扱いが変わる。
「棒のペイジ=情熱・新しい挑戦」のような辞書的な説明が一行も出てきません。札に実際に描かれているもの(棒を握っている手)から入って、それを「手放しつつある」という位置と突き合わせている。これはセレネという読み手の読み方そのままです。
最後は三枚をまとめた段落で終わります。ここも引用します。
三枚を通して(実際の出力)
三枚を通して見えるのは、移動そのものより、移動の作法だ。棒のペイジの火を、聖杯の7の霧の中でどう運ぶか。剣の5の地面を、誰の勝ち負けにもしないで片づけられるか。それが済むまで、次の棒は拾わなくていい。今日できるのは、いま握っている棒に、まだ火がついているかどうかを確かめることだ。
「転職すべき」「今は動かないほうがいい」とは言いません。決めるのはこちら側だという前提が最後まで崩れないので、読んでいて押し付けられる感じがありませんでした。
6. そのまま訊き返せる

読みの下に、読み手からの問いが出ます。今回は「『手放しつつある』棒のペイジの火を、あなたは消してから置くのか、燃えたまま置くのか?」でした。
ここから追加で訊けます。引き直しにはならず、同じ問い・同じ三枚のまま話が続くのがポイントです。チャットAIに投げ直すと文脈がリセットされがちですが、ここは札が卓に出たままになっています。
他のAIタロットと違うところ
前に引いた札を覚えている
これが一番の違いです。同じ読み手を選び続けると、前回どの札が出たかを覚えていて、次の読みでそこに触れてきます。「この札、また来ましたね」という形で、一回ごとに切れずに続きになる。
引いた記録は あなたの記録 に溜まっていきます。同じ札が何度も戻ってくると、それ自体が新しい読み手の解放条件になったりもします。
78枚ぜんぶに日本語のページがある

占いを引かなくても、札の解説だけ読みに行けます。たとえば 愚者 のページには、正位置・逆位置の意味に加えて「地面が切れている崖のふち」「足元の白い犬」のように、絵の中の要素ごとにどう読まれるかが並んでいます。1909年版の絵に実際に描かれているものだけ、という断り書きも入っていました。
よく引かれる札だと、このあたりが読みごたえがあります。

並び(スプレッド)を選ぶ
枚数だけでなく、「どういうときに使うか」が一つずつ書いてあります。記事を書いた時点で選べたのは以下ですが、ここも増えることがあります。
- 1枚心の鏡一枚だけ。逃げ込む構造がない
- 2枚天秤両側に一枚ずつ
- 3枚時の流れ向きのある三枚。今回使ったのはこれ
- 4枚足場前ではなく、足元を見る
- 5枚岐路両側に代償のある選択のため
- 7枚蹄鉄弧を描く七枚。開いた側がこちらを向く
- 10枚十字いちばん長い
迷ったら スプレッド一覧 を見て選べます。初めてなら1枚か3枚で十分だと思います。毎日1枚だけ引く 今日の一枚 という入口も別にあります。
料金・登録・言語
- 料金:無料。有料プランは今のところありません
- 登録:最初の一回は登録なしで引けます
- 言語:日本語・英語・中国語ほか多言語。画面右上で切り替え
- 札:ウェイト版(1909年)の絵。パブリックドメインのものが使われています
サイトの考え方は このサイトについて、タロットそのものの手引きは 手引き にまとまっています。
向いている人・向いていない人
向いていると思ったのは、答えを決めてほしいのではなく、いま抱えているものを一度言葉にして見たい人です。読み手が結論を出さないので、考える材料としてちょうどいい分量が返ってきます。札の意味をちゃんと知りたい人にも、78枚の解説ページがそのまま使えます。
向いていないと思ったのは、「いつ」「いくら」「どちらが得か」をはっきり言ってほしい人です。そういう答え方は最初からしません。あと、占いは占いなので、お金や仕事の判断をこれだけで決めるのはおすすめしません。
読み手が話すのは占いの中だけで、雑談相手にはなりません。AIと話し相手になりたい場合は別のサービスのほうがいいと思います。
まとめ
AIタロットはもうたくさんありますが、Castarot は「引いたあとの文章」と「前回を覚えていること」の二つに絞って作られていました。無料で登録もいらないので、気になったら一回引いてみるのが早いと思います。
CASTAROT · AIタロット占い
まずは一回、引いてみるのが早い
この記事で書いたことは全部、実際に引けば数分で確かめられます。登録なし・無料で、日本語のまま読めます。
- ウェイト版 78枚
- 読み手を選べる
- 並びを選べる
- 登録なし・無料
占いは占いです。お金や仕事の判断をこれだけで決めないでください。