menu、最後の1か月。もらえるクーポンだけもらっておく
① これは「終了前の駆け込み」ネタで、長く使えるお得ワザではありません。9月30日を過ぎたらアカウントごと用なしになります。
② 8,000円分といっても、全部使い切るのはなかなか大変です。最低注文金額と配達料まで入れた試算を4章に置いたので、そこを見てから判断してください。
③ 招待キャンペーン自体が、サービスより先に止まる可能性があります。サービスを畳む以上、新規向けの施策から先に閉じるのが普通です。やるなら早めが安全です。
何が起きたのか:KDDI 公式リリースの要点
2026年8月19日、KDDI が子会社である menu 株式会社のフードデリバリーサービス「menu」の提供を終了し、会社そのものも解散・清算すると発表しました。一時停止でも事業譲渡でもなく、畳む方向です。
リリースでは、「フードデリバリー市場を取り巻く競争環境の変化や今後の事業見通しを総合的に検討した結果」、経営資源の最適配分の観点から終了を判断した、と説明されています。あわせて、お客さま・加盟店・配送員への対応と清算手続きを円滑に進めるため、共同運営していたレアゾン・ホールディングスから menu の全株式を取得し、完全子会社にしたうえで手続きを進める方針も示されました。
ちなみに menu は決して小さいサービスではありませんでした。加盟店は9万1,000店以上、デリバリー対応は33都道府県。テイクアウト予約まで含めて、街の飲食店をかなり細かく拾ってくれるアプリでした。それでも畳むという判断になったあたりに、この業界の厳しさが出ています(9章で触れます)。
締切一覧:いつから何が使えなくなるのか
「9月30日終了」は一番外側の線でしかありません。実際は機能ごとに順番に止まっていくので、そこを勘違いするとクーポンを無駄にします。
| 項目 | 締切 | 注意点 |
|---|---|---|
| 通常のデリバリー注文 | 9月30日 20:00 | 「受付」の時点で判定。最終日は夜まで引っ張らないほうが安全です |
| 予約注文 | 9月23日 20:00 | 通常注文よりまるまる1週間早い。ここが一番見落とされます |
| 手持ちのクーポン | 9月30日 | 券面の有効期限が10月1日以降でも、9月30日までしか使えません |
| Ponta パスの menu 特典 | 9月30日 | 配達料無料・クーポン特典も同日で終了 |
| menu スマートパス / menu pass | 9月1日以降 自動更新なし | 8月31日までに開始した契約は、1か月の契約期間満了をもって順次終了 |
| オンラインクレーンゲーム「たこやきパーティー」 | 9月30日(予定) | 公式にそれより前に終わる可能性ありと明記 |
| 欠品などによるキャンセル・返金受付 | 10月7日 23:59 | サービス終了後も1週間だけ窓口が残ります |
運営側は「配達品質の維持が難しいと判断した場合、一部エリアでは9月30日より前に受付を終了することがある」と予告しています。終盤になるほど、自分の住んでいるエリアが先に閉まる可能性が上がるということです。9月末に駆け込むより、早めに使い始めるほうが確実です。
今から登録しても遅くない理由
終了が発表されると「今さら登録してもね……」と思いがちですが、お得目線だと話は逆になります。
新規向けのクーポンは、まだ増額されたまま配られています。入口は2通りあって、どちらか一方しか選べません。
| 入口 | もらえる額 | 差 |
|---|---|---|
| 何も入れずにそのまま登録 | 合計 6,800円分 | — |
| 登録時に招待コードを入れる | 合計 8,000円分(増額中) | 1,200円分 多い |
つまり、どうせ登録するならコードを入れないと1,200円分そのまま損ということになります。しかも招待コードは登録時に一度きりで、あとから追加することはできません(詳しくは5章)。
登録は無料、月額もなし、縛りもなし。仮に1枚も使わなかったとしても、失うのはアプリを入れた数分だけです。本当のコストは「クーポンを消化するために、頼むつもりのなかったデリバリーを頼んでしまう」ほうなので、次の章の試算を先に見てください。
正直な試算:8,000円分で実際いくら浮くのか
「8,000円分」と聞くと大きく感じますが、8,000円のクーポンが1枚もらえるわけではありません。細かく分かれていて、何回かに分けて使う形です。デリバリー系の新規クーポンはだいたいこの作りで、そして多くの人が使い切れずに終わります。
条件は3つ
判定は商品代金のみ。配達料・チップ・応援金は含まれません。
そして31日目がいつであろうと、9月30日で全部失効。早いほうが効きます。
テイクアウトには使えません。受け取りに行って配達料を浮かせる、という手は使えない作りです。
配達料まで入れて計算すると
menu の配達料はだいたい 300〜550円。そして8,000円分の内訳は 1,200円分×2枚+700円分×8枚の計10枚で、1回の注文に使えるのは1枚だけ。つまり全部使い切るには 10回 頼む必要があります。
| クーポン | 枚数 | 1,500円の注文に使ったときの自己負担 | 体感 |
|---|---|---|---|
| 1,200円分 | 2枚 | 約300円+配達料 | ここは迷わず使う |
| 700円分 | 8枚 | 約800円+配達料 | 普通に1食ぶんの値段 |
10回ぶんをまとめると、こうなります。
| 項目 | 金額 | 内訳 |
|---|---|---|
| 商品代金の合計(最低ライン) | 約 15,000円 | 10回 × 1回1,500円 |
| クーポン値引き | −8,000円 | 10枚すべて使い切った場合 |
| 配達料の合計 | +3,000〜5,500円 | 10回 × 300〜550円 |
| 実際の支払い | 約 10,000〜12,500円 | これで約15,000円分の食事 |
使い切ってようやく2〜3割引きという計算で、「8,000円タダでもらえる」ではありません。しかも1か月で10回、つまり3日に1回のペース。もともとデリバリーをよく使う人なら余裕ですが、月に1〜2回という人にはまず無理です。
クーポンを消すために無理に頼まないこと。本当にお得なのは最初の1,200円分×2枚で、1,500円の注文に当てれば自己負担は300円ほど。ここだけは迷わず使っていいと思います。
残りの700円分は、1,500円の注文に使っても自己負担800円+配達料で、普通に食べるのとあまり変わりません。頼みたい日があれば使う、なければ失効させる。それで十分です。
配達料を無料にする手はある?
menu には配達料が無料になる仕組みがいくつかありました——Ponta パスの menu 特典、menu スマートパス、menu pass。ただいずれも今から新しく入るのには向きません。menu スマートパスと menu pass は9月1日以降 自動更新が止まって順次終了、Ponta パスの menu 特典も9月30日で終わります。1か月ぶんの配達料のために月額を払うと、かえって損をしかねません。配達料はかかる前提で計算しておくのが無難です。
招待コードは「順番」を間違えると消える
ここだけは順番が命です。
- 先に招待リンク/コードを手元に用意してから、menu アプリ(iOS / Android)をダウンロードします。
- 新規登録を済ませます(電話番号・メールアドレスなど)。
- マイページのクーポンコード入力欄にコードを入れます。半角英数字で入力してください。全角だと弾かれます。
- クーポンが入ったかを必ず確認します。クーポン一覧に複数枚 表示されていれば成功。ここを確認せずに注文すると、あとからのリカバリーが効きません。
- そのうえで1回目の注文へ。条件を満たしていれば自動で適用されるので、手動で選ぶ必要はありません。
招待コードは1回目の注文より前に入れる必要があります。一度でも注文してしまうとアカウントが「新規」ではなくなり、あとからコードを入れても反映されません。既存アカウントへの後付けにも対応していないので、注文ボタンを押す前にクーポンの有無を確認してください。
つまずきやすい6つのポイント
テイクアウトには使えない。クーポンはデリバリー注文限定で、店頭受け取りは対象外です。
完全な新規アカウントのみ。以前 menu を使ったことがある人は対象外。入れ直しても新規には戻りません。
後付けはできない。チャンスは登録時の1回だけ。注文してしまうと打つ手がありません。
全角入力は無効。半角英数字で。スマホからコピペするときに紛れ込みがちです。
1,500円に配達料は含まれない。あと少しで届く、と思ったら商品小計を見てください。
エリアが先に閉まることがある。33都道府県対応といっても市区町村単位。終盤ほど前倒しの可能性があります。
menu 終了後、どのデリバリーに移るか
menu が抜けると、残るのは Uber Eats、出前館、そして急拡大している新顔の Rocket Now(ロケットナウ) という構図になります。乗り換えが必要になるタイミングなので、移った先の新規特典もまとめて取っておくのが、この件でいちばん実利のある動き方だと思います。
Rocket Now:新規特典がいま一番厚い
Uber Eats:エリアと店舗数はやはり強い
終了前にやっておきたいこと
ここはすでに menu を使っている方向けです。閉じる前に自分で確認しておいたほうがいいことが、いくつかあります。全部が自動できれいに処理されるとは限りません。
| やること | 理由 | 手順 |
|---|---|---|
| サブスクの解約を確認 | アプリを消しても解約にはなりません。課金が続きます | マイページ →「menu pass」→ 解約手続き。完了すると「未加入」表示になります |
| 手持ちのクーポンを使い切る | 9月30日で失効。現金への払い戻しはありません | 大きい額から優先。最終日に回さないこと |
| 登録した支払い情報を削除 | 清算予定の会社のシステムにカード情報を残しておく理由がありません | アプリ内の支払い方法設定から削除。ついでに明細も確認を |
| 欠品・未配達などは早めに申告 | 受付は10月7日 23:59まで | 終了後はサポート体制も縮小していくので、早いほうが確実です |
なぜデリバリーは次々と撤退するのか
menu が最初でもなければ、おそらく最後でもありません。この数年の撤退リストは、もうかなりの長さになっています。
| サービス | 撤退時期 |
|---|---|
| foodpanda | 2022年1月 |
| DiDi Food | 2022年5月 |
| Chompy | 2023年5月 |
| Wolt | 2026年3月(親会社 DoorDash の世界的な絞り込み) |
| menu | 2026年9月(今回) |
数字を見るとはっきりしていて、menu は2026年1月期に約38億円の純損失、約37億円の債務超過という状態でした。デリバリーというビジネスは、利用者にはクーポンを配り、配達員には報酬を払い、その一方で飲食の粗利はそこまで大きくない。よほどの規模にならないとコストを吸収しきれない構造になっています。加えて日本は「自分で買いに行ったほうが早いし安い」が成立しやすい社会で、配達料を払い続ける層は思ったほど厚くありません。
逆に言えば、いま拡大中のサービスが派手な新規特典を出している理由もここにあります。あれは慈善事業ではなく、シェアを取りにいくための獲得コストです。利用者側としてできるのは、各社の「お金を配っている時期」にもらえるものをもらっておくことと、どこか1社に肩入れしすぎないこと——加盟店9万店規模でも畳むときは畳む、というのを今回見たばかりですから。
よくある質問
今から menu に登録しても間に合いますか?
新規向けの施策が続いている間は登録できますが、遅くなるほど使える日数が減ります。クーポンの有効期限はコード入力から31日間で、9月30日 20:00 が絶対の終点。早いほうが取りこぼしが減ります。
招待コードだといくらもらえますか?通常とどれくらい違いますか?
招待経由で合計8,000円分(増額中)、内訳は1,200円分×2枚+700円分×8枚です。コードなしの通常登録は6,800円分なので、差は1,200円分。どちらか一方のみで、併用はできません。
クーポンを1回の注文にまとめて使えますか?
できません。10枚に分かれていて1回の注文につき1枚、しかも1回あたり商品代金1,500円以上(配達料は含まず)が条件です。使い切るには10回の注文が必要になります。
使い切れなかったクーポンは返金されますか?
ありません。クーポンは残高ではないので、終了と同時に失効して現金にもなりません。券面の有効期限が10月1日以降でも9月30日までしか使えません。
テイクアウトでもクーポンは使えますか?
使えません。新規クーポンはデリバリー注文限定です。
登録後に招待コードを入れ忘れました。あとから追加できますか?
できません。入力は登録時の1回きりで、しかも1回目の注文より前である必要があります。注文後のアカウントには後付けできません。
menu pass に入っています。自動で止まりますか?
9月1日以降は自動更新が行われず、8月31日までに開始した契約は期間満了で順次終了します。とはいえ念のため、アプリで「未加入」表示になっているかご自身で確認してください。アプリを削除しても解約にはなりません。
menu の代わりはどこがいいですか?
エリア重視なら Uber Eats か 出前館、新規特典の額なら Rocket Now(配達料・サービス料0円で拡大中、招待経由で最大5,000円分)。3社の特典は独立しているので、それぞれ受け取れます。
まとめ
一行でまとめると——menu は9月30日 20:00 で完全に終了。それまでは新規登録+招待コードで合計8,000円分(1,200円分×2+700円分×8)のクーポンがもらえて、通常登録より1,200円分お得。ただし全部使い切るには1か月で10回ほど注文が必要で、実質の割引率は2〜3割ほどです。
判断はシンプルで、もともとデリバリーをよく使う人なら、登録しておいて損はありません。月に1〜2回という人は、大きい2枚だけ取りにいって、あとは失効させても構いません。登録自体は無料なので、そこは気楽に考えて大丈夫です。あわせて、終了前のサブスク解約と支払い情報の削除だけは忘れずに。これは誰も代わりにやってくれない部分です。
・KDDI ニュースルーム「フードデリバリーサービス『menu』の提供終了およびmenu株式会社の解散・清算について」(2026年8月19日)
・ITmedia Mobile「フードデリバリー『menu』、9月末にサービス終了 運営会社は解散/清算へ」
・マイナビニュース「デリバリー・テイクアウトの『menu』、9月30日にサービス終了」
・Impress Watch「フードデリバリー『menu』サービス終了 会社は解散」
・menu 公式「クーポン&キャンペーン情報」
※ 個人によるまとめです(2026年8月21日時点)。クーポンの金額・付与条件は変更されることがあるため、実際の内容は menu アプリの表示をご確認ください。招待キャンペーンの説明画像は menu 公式素材です。